AFP_Miyazakiをフォローする

日商簿記3級 対策6~簿記の基本原理|宮崎市のファイナンシャルプランナー

※本ページはプロモーションを含んでいます。
※本ページはプロモーションを含んでいます。
日商簿記3級
日商簿記3級

簿記3級学習の中でも現金・預金のジャンルは頻出論点です。

この記事では、小切手と当座預金の仕組みを中心に、現金の扱いをまとめています。

いずれも簿記の基本となりますので、ぜひこちらの記事を参考にしてみてください。

現金預金

現金と預金の学習範囲には、現金・普通預金・当座預金・出納帳などがあります。実務にも役立つ大切なテーマです。

ア・現金、現金出納帳、現金過不足

現金とは、金融機関に持っていくと即時、換金できるものです。

簿記会計では、現金そのものだけではなく、配当金領収書や為替証書などの通貨代用証券を含めて現金の範囲として扱います。

現金出納帳は、補助簿の一つで、主要簿には載らない取引詳細を記入する帳簿です。

日々、記入をしてその日の帳簿残高と実際の現金残高の一致を確認します。

現金過不足とは、帳簿上の現金残高と実際の現金残高が一致していない状況のことです。

仕訳を行い調整しますが、必ず実際の現金残高が正しい数値になるように会計処理をします。

簿記会計では、棚卸資産のカウントも同様で、常に実際の残高に帳簿を合わせていかなければなりません。

仮に、帳簿上の数値を正しい数値となるよう調整してしまうと、容易に不正が起こってしまい信頼できる会計処理がなされません。

イ・当座預金、当座預金出納帳

当座預金とは、小切手や手形を使う時に必要な預金口座です。代金の支払いを小切手や手形によって行うことができます。

小切手は、相手が銀行に行って引き換えますがそのタイミングに関わらず、当座預金から引き落としがあったことにして仕訳をします。

例えば以下のような仕訳を行います。

当社側:商品500円を仕入れ、小切手を振り出して全額支払った。
(借)仕入500 (貸)当座預金500

相手側:商品500円を売上げ、代金は全額小切手で受け取った。
(借)現金500 (貸)売上500

なお、小切手は現金と同じように、もらった小切手を他人に渡すことも可能です。ここでは名称のみ触れておきます。

自己振出小切手」→振出した時は当座預金減少、戻って来た時は当座預金増加

他人振出小切手」→通貨代用証券なので受け取った時は現金の増加、渡した時は現金の減少

当座預金出納帳は、当座預金の収支を入金票綴り・小切手帳控えを元にして記入する補助簿の一つです。

実務では通常、複数の銀行の当座預金口座を保有しているため、この補助簿は銀行口座別に管理、記帳する必要があります。

簿記検定でも、その旨の指示があれば見落とさないようにしましょう。

当座借越とは、あらかじめ銀行と結ぶ契約で、限度額と期間などが定められています。

この限度額までは、当座預金残高に関わらず、小切手を振出すことができます。

実績と信用がないと当座借越契約は結べないので、開業当初に当座借越契約を結ぶハードルはかなり高いです。

残高不足で小切手を振出すと、不足分は銀行から借りていることになります。後日入金した時点で、その分が充当されます。

いくら不足しているかは、当座預金勘定で把握できます。貸方残高のときは当座借越があり、借方残高のときは預金残高があることを示します。

ウ・その他の預貯金、銀行勘定調整表

企業が保有する銀行口座には、当座預金・普通預金の他に下記があります。

通知預金:預金額に制約があり、払戻にも事前の通知が必要な預金口座で、利率は他の口座よりも高い

定期預金:払戻が一定期間できない預金口座

別段預金:保管目的の口座

納税準備預金:納税目的以外での払戻ができない預金口座

経理担当者は必要に応じて、当座預金、普通預金、その他の預金について企業の帳簿と銀行残高が一致しているかを確認するために「銀行勘定調整表」を作成します。ここでは触れませんが、簿記検定2級の出題範囲です。

エ・小口現金、小口現金出納帳

小口現金は、細かな現金収支を経理担当者以外の従業員が行う時に用いられます。

経理担当者が直接扱う現金と分けて管理するために小口現金勘定を使って仕訳を行います。

経理部から小口現金担当者に、現金1,000円を前渡しした。
(借)小口現金1,000 (貸)現金1,000

小口現金出納帳は、小口現金担当者が事務用品などの購入取引を記帳するものです。

定期的に、経理部へ内容を提出し、経理部がまとめて仕訳を行います。

インプレストシステムと呼ばれる一定の額を前渡しする場合は、通常、小切手を渡します。

定期的に支払明細報告と小切手の補充を繰り返して業務効率化を図ります。

書籍や動画も参考に

現金預金は、会計用語が沢山でてくるテーマです。

小切手や各種預金の仕組みなどは、書籍や動画で経理実務視点のコンテンツが理解しやすいかもしれません。

学習の合間に、いったんテキストから離れて、参考にしてみてはいかがでしょうか。