今回の記事では、世代別の終活をまとめ、終活に向けて具体的にどのような準備をしていけばいいのかを解説していきます。
この記事を読めば、終活に向けての考えと準備が世代別に理解できることでしょう。
それでは、実際に”終活”とは何なのかを見てみましょう。
まずは”終活”とは何かを考えてみる
30代は家庭を持ったり、仕事で昇進したりと日常の多くの場面で”今から起きること”についてを考えなければならない時期です。
ですので、30代の終活は具体的に何か行動するというよりも、10年後、20年後、はたまた定年後のおおまかな将来設計をすることに集中しましょう。
また、将来設計の際には周りの人間に相談し、協力しながら行うことが重要です。
協力し合うことで終活に対する理解が深まり、その後の終活を円滑に行うことが出来ます。
不慮の事故や病気に備えた行動
30代はまだ将来の行く末が不透明な時期です。
交通事故や火災、震災による”不慮の事故”に遭う可能性があります。
ですので、状況に応じて各種の保健に加入したり、住宅を購入する際のローンなど、多数の支払いに追われることになります。
終活に割く時間的・金銭的な余裕はおそらく無いでしょう。
まずは日々の生活で病気になるような食生活は控えるなど、将来の病気や怪我のリスクを少なくするように心がけましょう。
他人から聞く事例をもとに自分なりの終活とは何かを考える
終活を考える上で、参考となるのは親戚や友人の話、もしくは実際の葬式です。
生前整理や遺言などの例は人によって違います。
実際にそうした事例を見聞きすることで、自分なりの”終活”に対する考え方が育まれます。
人生の振り返りとそれを踏まえた将来設計
40代はご自身の子供も成長し、職場では責任ある役職を任されたりと人生の中で最も充実した時期です。
20代や30代と比べると、仕事や家庭など日常生活のあらゆる場面で活躍することが増えます。
時間的な余裕は無いですが、それまでの人生の中で蓄積された経験値があります。
この機会にそれまでの自分の人生を振り返り、今後の人生についてをじっくり考えてみましょう。
終活は両親と相談してみる
40代にもなるとご自身のご両親も定年を迎える頃です。
事実、終活について本格的に考え始めるのは60代が一番多いというデータもあります。
ご自身のご両親と終活について腹を割って話し合う良い機会かもしれません。
実際にご両親と話し合ってみて、わからないことや今まで打ち明けられなかった心の内を相談してみることで、終活に対する疑問や不安が払拭されるかもしれません。
両親の終活を手伝う
ご自身のご両親と終活について具体的に話し合ったあと、実際にご両親の終活を手伝ってみましょう。
墓選びから葬儀の形式、生前整理や遺書の内容を書いてエンディングノートにしたためるまでの一連の終活の過程を手伝うことで、ご自身の終活にも活かすことができます。
また、ご両親の終活を手伝っていく過程で自身の終活に向けての新たな考えが浮かぶかもしれません。
老いを認めて終活を始めよう
一般的に50代は終活の適齢期と言われています。
子供は一人立ちし、既に孫が生まれているかもしれません。
仕事ではより責任のある役職に就いている場合もあれば、一段落して時間的な余裕が生まれている頃かもしれません。
時間とお金がある50代は終活をする絶好の機会です。
「まだ定年じゃないし、まだ気が早いだろう」と思っていたら、終活をする機会を見逃してしまうかもしれません。
終活の全体的な準備はこの50代から始めてみましょう。
終活は両親から学ぼう
上記したように、40代からはご両親の終活の様子を間近で見て、しっかりとご自身の終活についてを考えてみましょう。
終活セミナーや終活についてを解説する著書なども多数ありますが、身近にいて、最も参考になる”お手本”はご自身のご両親です。
わからないことや不安なことがあれば積極的に質問し、その都度、疑問や不安を解決するよう努力してみましょう。
エンディングレターを書こう
エンディングレターには葬式や式場の詳細、預金残高や遺言など、ご自身が亡くなった後の葬儀や遺品整理の際に必要となる情報を生前に書き残しておく作業です。
法的な拘束力はありませんが、事前に故人の意思を知ることができるので、葬儀や相続などの諸手続きがスムーズに進むといったメリットがあります。
また、ご自身の子や孫に面倒を掛けないためにも、エンディングレターを書き始めましょう。
始めよう「終活開始宣言」
60代は本格的にご自身で終活を始めている時期です。
終活を進めていくにあたって、ご家族に対して”終活開始宣言”をし、ご家族からの理解と協力を求めます。
その際、終活についてを共有することで、ご自身の子供に終活についての”お手本”を示すことも出来ます。
セカンドライフを楽しみ、もしもに備える
生前整理や預金残高の確認、保険や資産についての情報共有を事前にしておくことで、”もしも”のことがあった時の対応が出来ます。
定年退職後に海外旅行をしたり田舎に引っ越しをしてスローライフを送りながらも、きちんとご自身の生前整理をすることが、ひいてはご自身の老後の不安解消に繋がります。
エンディングノートと遺言書の作成
エンディングノートを完成させ、具体的な遺言書を準備する必要があります。
以上の2点の準備が一通り終われば、ようやく終活が完了します。
とはいえ、終活には明確な終わりはありません。
特に資産管理については月単位、場合によっては日単位で変わっていくものです。
生活の中に常に終活を意識しておくことが終活とうまく付き合っていく秘訣なのかもしれません。
いかかでしたでしょうか。
世代別に見る終活についての考えと準備の方法が具体的に分かったと思います。
重要なのは「老後を見据えた長期的な将来設計をすること」です。
20代から30代はまだこれから仕事や家庭で実績や経験を積まなければならない時期であり、終活をするにも「具体的な”イメージ”が湧かない」というのが正直な所だと思います。
しかし、この”終活”を”現在から亡くなるまでの具体的な将来プラン”と言い換えるとどうでしょうか。
少しは現実味のあるイメージに変わったと思います。
そのプランがある程度固まったら、それは終活をしていく上での基礎となります。
また、50代から60代の終活の”実行期間”については、ご自身の子供や親族と終活の進捗状況などを確認し、いつでも相談し合える関係性を作ることが重要です。
そうすることで、お互いの終活がうまくいく確率が上がり、精神的な不安を無くすことが出来ます。
ともあれ、まずはご自身の将来について終活の観点から考えてみてはいかがでしょうか。
きっと思いもしなかったような新たな発見があるはずです。
ご一読いただき、ありがとうございました。