第一 簿記の基本原理
簿記の基本原理についてご存じでしょうか。簿記の用語は難しく、覚えにくいと感じる人も多いはずです。
そこで今回は簿記の基本原理について解説していきます。
簿記でいう財産の種類は大きく資本、資産、負債にわけられます。
資本とは、事業をするのに必要なお金や財産のことです。法人の場合は、出資金や資本金とも言います。
資産とは、それぞれの個人や企業が持っている財産全体、お金に換算できるものをさします。です。車も土地も財産にふくまれます。
負債は、借金(借入金)などの支払わなければならないお金のことです。
【取引】
取引は、一般的に、合意や契約の上で条件を交渉することや、金銭や品物を売買する行為という意味で使われます。
ア.取引の意義と種類
簿記において取引とは、資本などの増減に関する、企業の活動全体のことを指します。備品の購入や、建物の消失も取引にふくまれます。
備品の購入は、備品という資産が増え、それに値する金銭という資産が減るということと、同じ意味です。
その種類については、主に以下の5つがあります。
・交換取引…主に資本などの増減についての取引。
・損益取引…収益と費用が増えたり減ったりする取引。
・混合取引…損益・交換取引が混ざり合って行われる取引。
・決算取引…決算整理の結果がもとになった、仕分けなどで出る取引。
・営業取引…決められた期間内の営業活動の中で発生した取引。別名期中取引。
イ.取引の8要素と結合関係
それぞれの種類については、8つにわかれます。その結合関係は、負債などの増減を貸方か借方、どちらかに分けられるかを示したものです。
8つの要素は、左側の貸方に書く事柄と、右側の借方に書く事柄に分かれます。その関係は、以下の通りです。
【貸方の結合関係】
・資産の増加…右側に書く事柄全て
・負債の減少…資本の増加以外全て
・資本の減少…収益の発生以外全て(負債・資本の増加は、時折出てくる関係)
・費用の発生…資産の減少、負債の増加
【借方の結合関係】
・資産の減少…左側の貸方に書く事柄全て
・負債の増加…左側の貸方に書く事柄全て(資本の減少は、時折出てくる関係)
・資本の増加…費用の発生以外全て(負債・資本の減少については、時折出てくる関係)
・収益の発生…資産の増加、負債の減少
少しずつ覚えていきましょう
今回は簿記の基本の原理、取引とその種類、その要素と関係について解説しました。
それぞれの関係を覚えることは難しいため、少しずつ覚えていくことをおすすめします。